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チルゼパチドで体重が落ち止まった?「停滞期」の正体と打破する3つの秘策

[2026.05.15]

★チルゼパチドで体重が落ち止まった?「停滞期」の正体と打破する3つの秘策★

こんにちは、内科/循環器専門医のまたよしです(^^)

さて、チルゼパチドでの肥満治療を始めて数ヶ月。「最初はあんなにスルスル落ちたのに、最近ピタッと止まってしまった…」と不安になっていませんか?

実は、体重が落ちなくなるのは、薬が効かなくなったからではありません。あなたの体が「正常に反応している証拠」なのです。今回は、停滞期の理由と、そこからもう一段階ステップアップするための方法を解説します。

1. なぜ体重が落ち止まるのか?(体の防衛本能)

私たちの体には、急激な変化を拒み、一定の状態を保とうとする「ホメオスタシス(恒常性)」という機能が備わっています。

  • 省エネモードの発動:体重が減ると、体は「飢餓状態だ!」と勘違いし、少ないエネルギーで生きていけるよう代謝を落とします。
  • 燃費の向上:体が軽くなると、以前と同じ距離を歩いても消費するエネルギーが少なくなります。
  • 筋肉量の減少: 前回のブログでも触れましたが、筋肉が落ちることで基礎代謝(何もしなくても消費カロリー)が下がってしまいます。

この「省エネモード」は、体が「飢餓状態と勘違いしている状態」から、「今の体重が新しい普通なんだな!」と安心するまで続きます。

ここでさらに食事を減らして対抗しようとすると、体はもっと強い省エネモードに入り、ますます痩せにくくなってしまいます。停滞期が来たら、「よしよし、体がしっかり守ってくれているな」と捉え、焦らずに以下のことを実践してみましょう(^o^)/

2. 停滞期を打破するための「3つの戦略」

ここで諦めてはいけません。次のステージへ進むための具体的な対策はこれです

① 運動の「メッツ」を見直す

メッツとは、身体活動の強度(きつさ)を表す単位で、安静時(座って楽にしている状態)を1とした場合、何倍のエネルギーを消費するかを示す指標です。

そして、メッツを使った消費カロリーの計算式は 「1.05 × 体重 × メッツ × 時間」 です。 つまり、体重が10kg減ったなら、同じ運動をしても消費カロリーは約1割減っています。

  • 対策: 今までより「あと10分長く歩く」「歩くスピードを上げる」など、運動量を10〜20%上乗せしてみましょう。

② 「タンパク質」と「睡眠」を再点検する

食欲が抑えられているからといって、ただ「食べない」だけになっていませんか?

  • タンパク質不足: 筋肉が減り続け、代謝が底なしに落ちてしまいます。
  • 睡眠不足: 睡眠が短いと、食欲を増進させるホルモンが増え、脂肪燃焼効率が劇的に下がることがわかっています。

「しっかり寝て、しっかりタンパク質を摂る」。これが停滞期を抜けるための大原則です。

③ 薬剤の「増量」を検討する(医師と相談)

チルゼパチドには複数の用量(2.5mg〜15mg)があります。 体が現在の用量に慣れてしまい、効果が持続しにくくなっている場合は、次のステップへ増量するタイミングかもしれません。

3. 循環器専門医からのメッセージ:「数字」より「中身」

体重計の数字が動かない時期は、実は「体が新しい体重に慣れようとしている大切な準備期間」です。ここで無理な絶食をすると、さらに筋肉が落ち、リバウンドの温床を作ってしまいます。

数字が止まっているときは、ぜひ「ベルトの穴」や「服のゆとり」を見てください。 しっかり運動(メッツ)を意識していれば、体重が変わらなくても体脂肪が減り、体型は引き締まっていきます。

まとめ:停滞期は「成功への通過点」

停滞期が来たということは、それだけあなたが「これまで頑張って痩せた」という勲章です。

  1. 運動量を少しだけ増やす(メッツの再調整)
  2. 筋トレとタンパク質摂取をサボらない
  3. 医師と相談して、薬の量を最適化する

この3つを意識して、一緒に次の壁を乗り越えていきましょう!不安な時はいつでも診察室でお待ちしております(^^)

 

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それでは、次回のブログでお会いしましょう。


〈執筆者情報〉

内科・循環器内科 又吉 周 医師

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2012年東京医科大学卒業。東京・千葉の総合病院にて循環器内科医とし勤務した後、医療法人社団縁風会のユアクリニックお茶の水にて勤務開始。2025年より同法人が新設したお茶の水駅前生活習慣病クリニックへ異動し、働き盛り世代の健康維持をサポートする医師として活躍。

日本内科学会内科認定医・内科専門医、日本循環器学会循環器専門医、日本心血管インターベンション学会認定医、日本禁煙学会認定指導医

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