お盆休みは生活習慣病に要注意?
食べすぎ・飲みすぎを防ぐ5つのコツ
こんにちは。
お茶の水駅前生活習慣病クリニックの渡邊由衣です。
8月になると、患者さんとの会話にも少し変化が出てきます。
「お盆に実家へ帰るので、食べすぎそうです」
「親戚の集まりでお酒を飲む機会が増えてしまって……」
「旅行中は毎日外食になりそうです」
そうですよね。
お盆は、普段とは違う生活になりやすい時期です。
帰省、旅行、親戚との集まり、外食、お酒、夜更かし。
どれも夏休みの楽しみです。
私も「せっかくのお休みなのだから、少しくらい楽しみたい」という気持ちはよく分かります。
ですから、私は患者さんに「お盆だから食べてはいけません」とはお伝えしません。
大切なのは、楽しみながらも「全部が崩れないようにする」こと。
今回は、お盆休みを健康的に乗り切るためのちょっとしたコツをご紹介します。
①「せっかくだから」で食べすぎない
お盆の食卓には、普段より料理が並びます。
お寿司、天ぷら、焼肉、オードブル。
さらに、お菓子や果物、お土産のお饅頭……。
「せっかくだから、もう少し食べようかな」
この一言が積み重なって、気づいたらかなりの量になっていることがあります。
特に気をつけたいのが、だらだら食べです。
食事が終わったあとも、お菓子をつまみながらテレビを見る。
少し休んで、また何か食べる。
これが続くと、胃腸も血糖値も休む時間がありません。
おすすめは、「食べる時間」と「食べない時間」をある程度分けること。
お菓子を食べるなら、袋をそのまま持って食べるのではなく、小皿に取り分けるだけでも食べすぎを防ぎやすくなります。
② お酒は「量」だけでなく「おつまみ」にも注目
お盆はお酒を飲む機会も増えます。
ここで注意したいのが、お酒そのものだけではありません。
実は、お酒と一緒に食べるおつまみが問題になることもあります。
唐揚げ、フライドポテト、塩辛、漬物、チーズ、加工肉など。
お酒が進むと、ついつい塩分や脂質の多いものにも手が伸びます。
高血圧の方なら、塩分の摂りすぎには特に注意したいところです。
枝豆、冷奴、刺身、焼き魚、野菜料理などを組み合わせると、比較的バランスを取りやすくなります。
そして、もちろん飲みすぎないこと。
「今日は飲む日」と決めたとしても、毎日飲み続けないことが大切です。
③ 帰省や旅行中こそ「歩く」
お盆休みになると、普段の通勤や通学がなくなります。
つまり、意外と運動量が減ります。
「休みだから家でゆっくり」
もちろん、それも大切です。
ただ、食事量が増えて運動量が減ると、体重や血糖値、血圧などにも影響する可能性があります。
そこでおすすめなのが、「運動の時間をわざわざ作る」のではなく、「歩く機会を増やす」ことです。
例えば、
- 一駅手前で降りて歩く
- 旅行先では少し遠回りする
- 食後に10〜20分程度散歩する
- 買い物を車だけで済ませず歩く
など。
特に食後の軽い運動は、食後血糖値が気になる方にも取り入れやすい方法です。
「ジムに行かなければ運動ではない」と考える必要はありません。
歩く。
これだけでも立派な運動です。
④ 夜更かしにも注意
お盆は家族や友人と集まるため、夜遅くまで話をすることもあります。
「久しぶりだから、もう少し話そう」
楽しいですよね。
ただ、睡眠不足が続くと、食欲や血糖値、血圧などにも影響することがあります。
特に、
↓
「夜食を食べる」
↓
「朝起きられない」
↓
「朝食を抜く」
という流れには注意したいところです。
お休みだからといって、生活リズムを完全に崩してしまわないようにしましょう。
⑤ 「お盆で増えた体重」をすぐに取り戻そうとしない
ここは意外と大切です。
お盆が終わって体重計に乗ったら、
「2kg増えてる!」
そんなこともあるかもしれません。
でも、そこで極端な食事制限をする必要はありません。
数日間で増えた体重のすべてが脂肪とは限りません。
塩分を多く摂ったことによる水分貯留や、食事量の変化などでも体重は変動します。
「食べすぎたから、翌日は何も食べない」
これはおすすめできません。
むしろ、お盆が終わったら普段の食事に戻す。
野菜やたんぱく質をしっかり摂る。
間食を少し減らす。
いつものように歩く。
探して、睡眠を整える。
まずはこれで十分です。
お盆休みは「完璧」より「戻れること」
生活習慣病の予防や治療で、私が大切だと思っていることがあります。
それは、「毎日100点を目指さなくていい」ということです。
お盆に少し食べすぎることもある。
お酒を飲む日もある。
旅行先で普段よりたくさん食べることもある。
それでいいのです。
大切なのは、そこから普段の生活に戻れること。
例えば、
「今日は食べすぎたから、明日は野菜を多めにしよう」
「昨日は外食だったから、今日は家で薄味にしよう」
「昨日はほとんど歩かなかったから、今日は少し散歩しよう」
このくらいの調整で十分です。
生活習慣病は、1回の食事で決まるものではありません。
毎日の小さな習慣の積み重ねで、少しずつ変わっていきます。
お盆休みは、家族や友人と過ごす大切な時間です。
「健康のために、あれもダメ、これもダメ」と我慢ばかりする必要はありません。
楽しむときは楽しむ。
そして、普段の生活に戻す。
このメリハリが大切です。
もし健康診断で、
- 「血圧が高いと言われた」
- 「血糖値が少し高かった」
- 「コレステロールが高い」
- 「最近、体重が増えてきた」
などと指摘されている方は、お盆休みをきっかけに一度、ご自身の生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
お茶の水駅前生活習慣病クリニックでは、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満症などの生活習慣病について、薬物治療だけではなく、食事や運動なども含めて、一人ひとりの生活に合わせた治療をご提案しています。
「何から始めたらいいのか分からない」
そんな段階でも構いません。
一緒に、無理なく続けられる健康習慣を考えていきましょう。
お気軽にご相談ください。
それでは、次回のブログでお会いしましょう。
〈執筆者情報〉
内科・神経内科 渡邊 由衣 医師
診療日・時間
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 9:00-13:30 14:30-17:00 | 8:00-12:00 13:00-17:00 | − | ||||
2019年北里大学卒業。東京医科歯科大学病院(現:東京科学大学病院)や二次急性期病院にて勤務しつつ、2021年より医療法人社団縁風会のユアクリニックお茶の水・ユアクリニック秋葉原にて勤務開始。2025年より同法人が新設したお茶の水駅前生活習慣病クリニックへ異動し、多忙な患者の生活に寄り添いながら健康を支える医師として活躍。
日本内科学会認定内科専門医、日本神経学会 神経内科専門医
