「あと一品」に海藻サラダを。生活習慣病予防におすすめの理由
こんにちは。
お茶の水駅前生活習慣病クリニックの内科専門医/神経内科専門医の渡邊由衣です。
診察で食事についてお話ししていると、
「野菜をもっと食べたほうがいいですよね。」
という声をよく耳にします。
もちろん野菜はとても大切です。
でも、もう一つぜひ食卓に加えていただきたい食材があります。
それが海藻です。
実は海藻は、日本人だからこそ取り入れやすい"天然の健康食品"ともいえる食材です。
特におすすめなのが、海藻サラダです。
海藻は生活習慣病の強い味方
海藻には、
- 食物繊維
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
などが豊富に含まれています。
食物繊維で血糖値の急上昇を抑える
食物繊維は、食べたものが胃や腸をゆっくり通るようにしてくれます。
イメージとしては、
高速道路を走る車に少しブレーキをかけるようなもの。
食事がゆっくり吸収されるため、血糖値が急激に上がりにくくなります。
糖尿病や糖尿病予備群の方には特におすすめです。
コレステロール対策にも
海藻に含まれる水溶性食物繊維は、
コレステロールを体の外へ排出する手助けもしてくれます。
脂質異常症の改善を目指す食事では、
「野菜だけでなく海藻も食べましょう」
とお話しする理由の一つです。
高血圧にもおすすめ
海藻にはカリウムが含まれています。
カリウムは、余分なナトリウム(塩分)を尿として排泄する働きがあります。
もちろん減塩が基本ですが、
海藻を取り入れることで、高血圧対策の食事をさらにサポートできます。
※腎機能が低下している方は、カリウム制限が必要な場合があります。医師の指示に従ってください。
乾燥わかめは忙しい方の味方
私自身もおすすめしているのが、
乾燥わかめです。
生わかめは賞味期限が短いですが、
乾燥わかめなら長期間保存できます。
必要な分だけ戻せばよいので、
忙しい日でも簡単です。
例えば、
- サラダに加える
- 味噌汁に入れる
- 冷奴にのせる
- 酢の物にする
など、ほんの1〜2分で一品増やすことができます。
「健康にいい食事」は、毎日続けられることが一番大切です。
その意味でも乾燥わかめは、とても便利な食材です。
甲状腺の病気がある方は少し注意
一方で、海藻を食べる際に知っておいていただきたいことがあります。
それはヨウ素です。
ヨウ素は甲状腺ホルモンを作るために必要な栄養素ですが、
海藻には非常に多く含まれています。
健康な方であれば通常の食事で問題になることはほとんどありません。
しかし、
- バセドウ病
- 橋本病
- 甲状腺機能低下症
- 甲状腺機能亢進症
など甲状腺疾患がある方では、
ヨウ素を大量に摂取することで病状に影響を及ぼす場合があります。
特に、
昆布水を毎日飲む
昆布を大量に食べる
サプリメントでヨウ素を摂取する
といった習慣は注意が必要です。
一方で、
海藻サラダを適量食べる程度であれば、多くの場合は大きな問題になりません。
ただし、病状や治療内容によって対応は異なりますので、甲状腺疾患で通院中の方は主治医に相談しながら取り入れるようにしましょう。
「あと一品」が未来の血管を守る
生活習慣病は、
何か一つの特別な食品で治る病気ではありません。
でも、
毎日の「あと一品」の積み重ねが、
5年後、10年後の健康を大きく左右します。
海藻サラダは、
- 低カロリー
- 食物繊維が豊富
- ミネラルが豊富
- 手軽に続けられる
という、とても優秀な一品です。
忙しい日は乾燥わかめを戻すだけでも十分です。
ぜひ毎日の食卓に取り入れてみてください。
お茶の水駅前生活習慣病クリニックでは、
高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満症などの生活習慣病に対して、一人ひとりのライフスタイルに合わせた食事・運動のアドバイスを行っています。
「何を食べたらいいかわからない」
「健康診断でコレステロールや血糖値を指摘された」
そんな方は、お気軽にご相談ください。
毎日の食事を少し工夫することが、将来の健康への大きな一歩になります。
参考文献
- 日本甲状腺学会. 甲状腺疾患におけるヨウ素摂取に関するガイドライン.
- 厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2025年版).
- 日本動脈硬化学会. 動脈硬化性疾患予防ガイドライン.
- 日本糖尿病学会. 糖尿病診療ガイドライン.
それでは、次回のブログでお会いしましょう。
〈執筆者情報〉
内科・神経内科 渡邊 由衣 医師
診療日・時間
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| 9:00-13:30 14:30-17:00 | 8:00-12:00 13:00-17:00 | − | ||||
2019年北里大学卒業。東京医科歯科大学病院(現:東京科学大学病院)や二次急性期病院にて勤務しつつ、2021年より医療法人社団縁風会のユアクリニックお茶の水・ユアクリニック秋葉原にて勤務開始。2025年より同法人が新設したお茶の水駅前生活習慣病クリニックへ異動し、多忙な患者の生活に寄り添いながら健康を支える医師として活躍。
日本内科学会認定内科専門医、日本神経学会 神経内科専門医
