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痛風発作で歩けない方に。松葉杖レンタルをはじめました

[2026.04.01]

「先生、歩けないんです」

ある日の外来で、男性の患者さまが診察室でそうおっしゃいました。

足を床につけられない。顔をしかめながら、壁に手をついてゆっくり診察室へ。

診断は痛風発作でした。

痛風とは、血液中の尿酸(にょうさん)が増えすぎることで、関節に“尿酸の結晶”がたまり、炎症を起こす病気です。

尿酸の結晶とは、例えるなら“ガラスのかけら”のようなもの。

それが関節の中に刺さるようなイメージです。

だから痛い。

 

本当に、驚くほど痛いのです。

発作が起きると、足の親指の付け根が赤く腫れ、熱をもち、触れるだけで飛び上がるほどの痛みになります。ひどい場合は、歩行が困難になります。

私は薬を処方しました。炎症を抑えるお薬です。

でも診察が終わったあと、ふと思ったのです。

「この方、どうやって帰るのだろう?」

薬は出せる。でも今この瞬間の“移動の苦痛”はどうにもできない。

そのとき、患者さまがぽつりと。

「杖がないと無理ですね…。レンタルとかあれば助かるんだけどなあ」

正直、ハッとしました。

私たちは病気を治すことを第一に考えます。

もちろんそれは大切です。

でも、“今この瞬間の困りごと”に寄り添えているだろうか。

その日、私は少し悔しかったのを覚えています。

痛風は生活習慣病の一つです。

生活習慣病とは、食事や運動、体重、体質などが関係して起こる慢性疾患のこと。

高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態を指します。

ただし数値が高いだけでは症状はありません。

問題は“発作”です。

突然くる。しかも強烈。

多くの方が「まさか自分が」と言います。

でも実際、当院には痛風や高尿酸血症の患者さまが多く来院されます。

春は歓迎会。夏はビール。

つい飲みすぎる。ありますよね。

そんな中で、私たちにできることは何か。

そして、松葉杖レンタルを導入することにしました。

正直に言えば、大きな設備投資ではありません。

でも意味は大きいと感じています。

歩けないほどの痛みのとき。

帰り道が不安なとき。

通勤や通学が心配なとき。

「借りられる」という選択肢があるだけで、表情が少し柔らぐんです。

医療は、薬だけではありません。

安心も治療の一部です。

もちろん、痛風は長期的な管理が大切です。

発作を繰り返さないためには、

  • 尿酸値のコントロール
  • 体重管理
  • アルコール量の調整
  • 水分摂取

が重要です。

しかし発作の最中は、まず“今を乗り切る”ことが最優先。

松葉杖は治療ではありません。

けれど支えにはなります。

当院では、痛風・高尿酸血症の診療を行いながら、患者さまの生活を具体的に支える取り組みを続けています。

お茶の水駅前生活習慣病クリニックは、「相談しやすい場所」でありたい。

数値だけでなく、日常の困りごとも一緒に考える。

そんなクリニックでありたいと思っています。

もし今、足の激痛で困っている方がいれば。

どうか我慢せず、早めに受診してください。

そして、帰り道が不安なときは遠慮なくお声かけくださいね。

支えは、あります。

 

お気軽にご相談ください。

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お電話(050-3641-1067)

 

それでは、次回のブログでお会いしましょう。


〈執筆者情報〉

内科・神経内科 渡邊 由衣 医師

診療日・時間

09:00-13:30
14:30-17:00
8-12
13-17

2019年北里大学卒業。東京医科歯科大学病院(現:東京科学大学病院)や二次急性期病院にて勤務しつつ、2021年より医療法人社団縁風会のユアクリニックお茶の水・ユアクリニック秋葉原にて勤務開始。2025年より同法人が新設したお茶の水駅前生活習慣病クリニックへ異動し、多忙な患者の生活に寄り添いながら健康を支える医師として活躍。

日本内科学会認定内科専門医、日本神経学会 神経内科専門医

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