肉や魚(タンパク質)をしっかり食べて、白米(糖質)を減らしているのに…なぜ痩せないの?
こんにちは!お茶の水駅前生活習慣病クリニック管理栄養士チームです。
日頃、栄養相談やメディカルサポートダイエットで多くの患者さんとお話しさせていただく中で、このようなご質問をよくいただきます。
「お肉や魚(タンパク質)をしっかり食べて、白米などの糖質を我慢しているのに、全然体重が減らないんです…」
健康のために真面目に食事改善に取り組まれているからこそ、結果が出ないと不安になったり、落ち込んだりすることもありますよね。
実は、「頑張っているのに痩せない」のには、糖質を減らした食事の落とし穴が隠れていることがあります。今回は、その理由と今日からできる見直しポイントを、科学的な根拠も交えてわかりやすく解説します。
理由1:実は「全体のカロリー(エネルギー)」が増えていませんか?
「糖質(炭水化物)を減らせば痩せる」というイメージが強く、白米や麺類を減らしている方はたまにいらっしゃいます。しかし、代わりにタンパク質を意識するあまり、脂質を摂りすぎてしまっているケースがよく見られます。
例えば、「糖質を減らすために」と、お肉(特に脂身の多いバラ肉や霜降り肉)、揚げ物、ナッツなどをたっぷり摂ってしまうと、知らず知らずのうちに「全体の摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまう」のです。その結果、体重が減らない、または増えてしまうことさえあります。
また、短期的に見ると体重減少が早いと言われている糖質オフの食事も、長い目でみると、栄養バランスを保った食事(糖質オフではない食事)と体重の減り方は同じという研究結果も出ています。
理由2:筋肉量と代謝が落ち、むしろ痩せにくい体になっていませんか?
糖質を極端に減らすと、エネルギーを作り出すために筋肉が分解されてしまうことがあります。その結果、筋肉が減り、代謝も落ち、消費カロリーが減少し、痩せにくい体になることがあります。その状態で糖質を減らす前と同じ食事をすると、同じ内容や量でも以前より太りやすい状態になってしまっています。すなわち、リバウンドしやすくなっているということです。
だから、貴重な筋肉がこれ以上減らないように、日々糖質もしっかり食べて筋肉の分解を防ぐことはとても大切です。
栄養士チームが提案する「伴走型」3つのステップ
ダイエットは「我慢するつらいもの」ではなく、「体を整える習慣づくり」です。
一度に全部を変える必要はありません。まずはできそうなことから、1つずつ試してみませんか?
- ① タンパク質は「量」より「質とタイミング」
- 脂質の少ないものを選ぶ:皮を取った鶏肉、魚(特に青魚)、豚ひれ肉、豆腐や納豆などの大豆製品がおすすめです。
- 毎食こまめに分ける:「夕食でまとめてお肉を食べる」よりも、朝・昼・夕の3回に分けて手に乗るくらいの量をバランスよく食べる方が、効率よく筋肉に変わります。
- ② 糖質は「減らす」のではなく「上手に選ぶ」
白米を完全に抜くのではなく、小さめのお茶碗1杯程度(約100〜150g)は食べても大丈夫です。 また、白米にもち麦や玄米、雑穀米を混ぜたりすると、食物繊維がプラスされて食後血糖値の急上昇(糖化)を抑えることができます。
- ③ 「野菜・海藻・キノコ」で腸内環境を整える
タンパク質を効率よく代謝するためには、ビタミンやミネラル、食物繊維のサポートが欠かせません。 野菜(特に緑黄色野菜)、海藻、キノコ類は低カロリーで満足感も得られ、腸内環境を整えて「痩せやすい体質」に導いてくれます。
おわりに:あなたのペースで、一緒に歩んでいきましょう
減量に大切なことは、ご自身に合う方法を選択して継続していくことです。 お茶の水駅前生活習慣病クリニックでは、あなたのライフスタイルに寄り添いながら、続けられる食事を一緒に見つけていく「伴走型」のサポートを大切にしています。
「私の今の食事、どこを見直せばいいのかな?」
そう思われた方は、ぜひお気軽に栄養相談でご相談くださいね。最初の一歩を一緒に見つけさせてください。
【参考文献・出典】
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
- 日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン 2024」
- 日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン 2022」
- 厚生労働省(e-ヘルスネット)
- Foster GD, et al.: A randomized trial of a low-carbohydrate diet for obesity. N Engl J Med 348: 2082-2090, 2003.
