夏バテ予防と生活習慣病の意外な関係
みなさまこんにちは^_^
お茶の水駅前生活習慣病クリニックの内科/循環器内科専門医、またよしです
毎日、うだるような暑さですが、体調はいかがでしょうか
さて、今回のテーマはずばり「夏バテ」です
夏バテ予防で生活習慣病を遠ざけよう!!
夏の暑さが本格化するこれからの季節は、体調を崩しやすい時期でもあります。「夏バテ」というと一時的なものと思われがちですが、実は生活習慣病のリスクを高める可能性も秘めていることをご存知でしょうか。今回は、夏バテ予防がなぜ生活習慣病対策にもつながるのか、そのポイントをご紹介します。
夏バテと生活習慣病、意外な関係
夏バテの主な症状は、食欲不振、倦怠感、だるさ、睡眠不足などです。これらが続くと、体は以下のような悪循環に陥りやすくなります。
- 食生活の乱れ: 食欲がないからと冷たい麺類や清涼飲料水ばかり摂っていると、栄養バランスが偏り、糖分や塩分の過剰摂取につながります。これは、肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクを高めます。
- 活動量の低下: 倦怠感で体を動かすのが億劫になると、運動不足に陥ります。運動不足は、血糖値の上昇や脂質異常症、高血圧などを引き起こす大きな要因です。
- 睡眠の質の低下: 寝苦しさで十分な睡眠がとれないと、自律神経のバランスが乱れ、ストレスが増加します。ストレスは血糖値や血圧のコントロールを難しくするだけでなく、過食にもつながりやすくなります。
このように、夏バテによる体調不良は、知らず知らずのうちに生活習慣病への道を辿ってしまう可能性があるのです。
今日からできる夏バテ予防と生活習慣病対策
では、具体的にどのような対策をすれば良いのでしょうか。
1. 規則正しい食生活で栄養補給を
食欲がなくても、なるべく3食バランス良く摂ることを心がけましょう。
夏バテ対策には、失われがちな栄養素を補給し、胃腸に負担をかけずにエネルギーを効率よく摂取できる食べ物がおすすめです。具体的には、以下の栄養素を含む食材を意識して摂ると良いでしょう。
1. ビタミンB群(特にB1)
糖質をエネルギーに変換するのを助け、疲労回復に不可欠な栄養素です。
- 豚肉: 特にビタミンB1が豊富。冷しゃぶや豚の生姜焼きなど、さっぱりとした調理法もおすすめです。
- うなぎ: ビタミンB1だけでなく、ビタミンA、B2、Dも豊富で、昔から夏バテの定番食材です。
- 玄米、大豆、そら豆: 植物性のビタミンB群源として。
- レバー、納豆: ビタミンB群全般をバランスよく含みます。
2. タンパク質
筋肉や体の組織を作る上で欠かせない栄養素。不足すると体力低下につながります。
- 肉類(豚肉、鶏肉、牛肉): 消化しやすいように、脂質の少ない部位を選んだり、調理法を工夫したりすると良いでしょう。
- 魚介類(アジ、マグロ、カツオ、イカ、タコ、貝類など): 比較的消化しやすく、タウリンなど疲労回復に役立つ成分を含むものもあります。
- 卵: 完全に火を通したものなら、食欲がない時でも食べやすいです。
- 大豆製品(豆腐、納豆など): 火を使わずに食べられるものも多く、手軽にタンパク質を補給できます。
3. ミネラル(ナトリウム、カリウムなど)
汗と共に失われやすいミネラルは、脱水症状や熱中症の予防に重要です。
- 夏野菜(トマト、きゅうり、なす、モロヘイヤ、枝豆、パプリカ、ゴーヤなど): 水分やカリウムが豊富で、体の熱を冷ます効果も期待できます。
- 梅干し: クエン酸だけでなく、適度な塩分も補給できます。
- 食塩: 適量を意識して摂取しましょう。
4. クエン酸
疲労の原因となる乳酸の分解・排出を促進し、疲労回復効果が期待できます。また、胃酸の働きをサポートし、食欲増進効果もあります。
- 梅干し: 昔から夏バテ対策として知られています。
- レモン、夏みかんなどの柑橘類: 料理に絞ったり、飲み物に入れたりして活用できます。
- お酢: ドレッシングや和え物などに活用できます。
5. ビタミンC
免疫力向上や日焼け予防に役立ちます。
- パプリカ、ゴーヤ、キウイ、ジャガイモ、ブロッコリーなど: 紫外線が強い夏には特に意識して摂りたい栄養素です。
摂り方のポイント
- 栄養バランスを意識する: 「主食+主菜+副菜」を基本に、様々な食材をバランス良く摂ることが大切です。
- 温かいものも取り入れる: 冷たいものばかり摂ると胃腸が弱りやすいので、温かいスープやお味噌汁なども取り入れましょう。
- 消化の良い調理法: 揚げるよりは蒸す、煮る、焼くなど、胃腸に負担の少ない調理法を選びましょう。
- 香辛料や香味野菜を活用: 食欲が湧かない時は、カレー粉、ニンニク、ショウガ、ミョウガ、シソなどを活用すると食欲増進効果が期待できます。
- こまめな水分補給: 食事と合わせて、水やお茶をこまめに摂りましょう。大量に汗をかいた場合は、スポーツドリンクや経口補水液も有効です。
- ネバネバ食材: オクラ、長芋、納豆などのネバネバ食材は、喉越しが良く、胃腸にやさしいので食欲がない時にもおすすめです。
2. 適度な運動で基礎体力を維持
猛暑の中での激しい運動は避けるべきですが、ウォーキングや軽いストレッチなど、無理のない範囲で体を動かす習慣を続けましょう。
- 涼しい時間帯に: 朝や夕方の涼しい時間帯を選んで、散歩をするのも良いでしょう。
- 室内での運動: エアコンの効いた室内で、ヨガやスクワットなども効果的です。
3. 質の良い睡眠を確保
暑さで寝苦しい夜でも、工夫次第で快適な睡眠環境を作ることができます。
- 寝室の温度・湿度管理: エアコンや扇風機を適切に使い、寝室を快適な温度(25〜28℃目安)と湿度に保ちましょう。
- 就寝前の工夫: ぬるめのシャワーを浴びる、リラックスできる音楽を聴くなど、心身を落ち着かせる習慣を取り入れるのも有効です。
4. 水分補給をこまめに
喉の渇きを感じる前に、こまめに水分を補給しましょう。
- 水やお茶が基本: 糖分の多い清涼飲料水は避け、水やお茶を中心に摂りましょう。
- スポーツドリンクの活用: 大量に汗をかいた場合は、経口補水液やスポーツドリンクで塩分やミネラルも補給すると良いでしょう。
最後に
夏バテは、単なる一時的な体調不良と軽視せず、生活習慣病予防の観点からも早期に対策を講じることが重要です。今年の夏は、夏バテをしっかり予防して、健やかな体で乗り切り、生活習慣病のリスクを遠ざけましょう(^o^)!
お茶の水駅前生活習慣病クリニックでは、管理栄養士による食事や栄養相談も行っております!是非、お待ちしております!
〈執筆者情報〉
内科・循環器内科 又吉 周 医師
2012年東京医科大学卒業。東京・千葉の総合病院にて循環器内科医とし勤務した後、医療法人社団縁風会のユアクリニックお茶の水にて勤務開始。2025年より同法人が新設したお茶の水駅前生活習慣病クリニックへ異動し、働き盛り世代の健康維持をサポートする医師として活躍。
日本内科学会内科認定医・内科専門医、日本循環器学会循環器専門医、日本心血管インターベンション学会認定医、日本禁煙学会認定指導医
