地図を読む
みなさまこんにちわ^_^
お茶の水駅前生活習慣病クリニックの内科/循環器内科専門医、またよしです
お盆休みにデジタルデトックス?
お盆休みはいかがお過ごしでしょうか。帰省されている方も、旅行に行かれた方もいらっしゃるでしょうか。
旅行に行った時ぐらいデジタルデトックスといきたいところですが、なかなかそうはいきませんね。むしろナビやgoogle map、暇で普段より触ってしまうこともよくあるでしょう。
8月10日は『道の日』
さて唐突ですが、8月10日は「道の日」であったことをご存知でしょうか。1920年(大正9年)のこの日、日本で最初の近代的な道路整備計画(第一次道路改良計画)が決定したため、国民生活に欠くことのできない最も基本的な社会資本の重要性を忘れないように1986年に制定されたようです。
道路から派生して、「現代人は地図を読む力が弱い」と巷で聞かれることがあります。なぜか。主な理由としましては、デジタル技術の普及と、それに伴う生活様式の変化にあると言われております。
地図を読むための能力
では具体的に「地図を読む」には、どのような能力が必要なのでしょうか。以下に挙げてみましょう。
-
記号・情報の理解力
- 地図上の道路、建物、川、等高線などの記号や色、文字が何を表しているのかを理解する力。
- 方位(北がどこか)や縮尺を正しく把握し、地図上の距離が現実世界でどれくらいの距離になるかをイメージする力。
-
空間認識能力(俯瞰力)
- 地図という2次元の情報を、現実世界の3次元空間と重ね合わせて理解する力。
- 自分が今どこにいて、目的地がどの方向にあるかを、地図全体を「俯瞰」して把握する力。
- 頭の中で地図を回転させ、自分が向いている方向に合わせて地図を読み替えることができる力。
-
現実との照合能力
- 地図上の情報(目印となる建物、交差点の形など)と、目の前の実際の風景を一致させる力。
- 周囲の景色から情報を読み取り、それを地図上の情報と照らし合わせることで、現在地を正確に把握する力。
では次に、なぜ現代人が衰えてしまってるか、挙げてみましょう。
現代人は地図を読む力が弱いのはナゼ?
1. GPSナビゲーションへの過度な依存
- 思考の停止: スマートフォンやカーナビのGPSは、現在地から目的地までのルートを自動で示してくれます。これにより、私たちは自ら地図を読み、道順を考える必要がなくなりました。指示された通りに進むだけで目的地にたどり着けるため、地図を読み解く思考プロセスが働かなくなっています。
- 「全体像」の欠如: GPSナビは、多くの場合、進行方向や周辺の限られた情報しか表示しません。そのため、ルート全体の構造や、目的地がどこにあるのかを俯瞰的に把握する機会が失われます。これにより、空間認識能力や方向感覚が育ちにくくなります。
- 記憶に残りにくい: 自力で地図を読み、周囲の景色と照らし合わせながら道を探す経験は、その場所の記憶を脳に定着させます。しかし、ナビに頼りっぱなしだと、道順が記憶に残りにくく、一度通った道でも再びナビが必要になることがあります。
2. 空間認識能力を養う機会の減少
- 遊びの変化: 昔は、公園や空き地で走り回ったり、積み木やブロック、折り紙、工作などで遊んだりすることで、自然と空間認識能力を養っていました。しかし、現代の子どもたちは、スマートフォンやタブレットを使ったゲームや動画視聴など、平面的な遊びに触れる機会が増えています。
- 都市化による歩行体験の減少: 特に都市部では、車や電車での移動が主流となり、自分の足で歩いて街を探索する機会が減っています。歩くことで、街の地形や建物の配置、距離感を五感で感じ取る経験が失われています。
3. デジタル機器がもたらす情報処理の変化
- 脳への負担軽減(デメリットとして): デジタル地図は、情報を効率的に表示してくれるため、一見便利に思えます。しかし、紙の地図のように全体を一度に視覚で捉え、自分で情報を整理する作業が減るため、脳が本来持っている「空間を認知する」機能が十分に働かなくなる可能性があります。
なるほど、利便性を享受する一方で、失っていることもあるわけですね...。
地図を読む力をもう一度養うには
ただ、以下のように意識的に経験を重ねることでまだまだ養うこともできます。
日々の生活で意識する:
- 普段通っている道でも、地図で確認して、全体像を把握してみる。
- 新しい場所に行くときは、いきなりナビに頼らず、事前に地図でルートを確認する。
- 買い物の帰り道など、あえて違う道を通ってみる。
アナログ地図に親しむ:
- 旅行の際は、あえて紙の地図を持参してみる。
- 地図記号や等高線の意味を調べてみる。
遊びを通して鍛える(特に子ども):
- お絵かき: 通学路や近所の地図を絵に描いてみる。
- 積み木やブロック: 立体的なものを作り、平面図や見取り図を想像する。
- パズル: 全体像をイメージしながらピースを当てはめる。
- 鬼ごっこ: 鬼の動きや次の隠れ場所を瞬時に判断する遊びも、空間認識能力を養います。
地図を読む力は、日常における問題解決能力の向上や危機管理能力、空間認識能力と密接に関わりがあるといわれており、生きていくうえでも大事なスキルです。
たまには、おひとりでも、ご家族とでも、地図を広げてみましょう(^^)!!
ーーーー
御茶ノ水駅から徒歩1分。千代田区・御茶ノ水エリアで生活習慣病の治療をお考えの方にご好評いただいている【お茶の水駅前生活習慣病クリニック】です。
完全予約制・短時間で受診できるスムーズな検査環境で、働く方の健康管理をサポートします。
心電図検査、超音波(エコー)検査、迅速採血検査、体成分分析装置Inbody®(インボディ)、管理栄養士による食事相談など充実。
御茶ノ水駅・新御茶ノ水駅をつかうすべての皆さんにおいて、心筋梗塞、脳梗塞の発症をゼロにするというのが私達のミッションです。
〈執筆者情報〉
内科・循環器内科 又吉 周 医師
2012年東京医科大学卒業。東京・千葉の総合病院にて循環器内科医とし勤務した後、医療法人社団縁風会のユアクリニックお茶の水にて勤務開始。2025年より同法人が新設したお茶の水駅前生活習慣病クリニックへ異動し、働き盛り世代の健康維持をサポートする医師として活躍。
日本内科学会内科認定医・内科専門医、日本循環器学会循環器専門医、日本心血管インターベンション学会認定医、日本禁煙学会認定指導医
